弁理士論文試験

論文試験の発表があったようですね。

試験から2ヶ月半ネタがないのも手伝って自分が離れてしまうと途端に他人事です。合格された方は、運によるところも大きいですが口述試験がんばってください。

私は、1回目は短答で手一杯で諦め気味、2回目は本気で準備して失敗、3回目で合格だったので、三振以外は一応一通りの立場を経験しています。合格したときは本当に信じられなくて番号を100回くらい確認したものです。

合格のときのことを並べても仕方ないので、以下は不合格だった方に向けた内容になります。試験の結果は非常に残念ですよね。私も2回目は手応えもあったので結果を確認してから吐き気がしたし、しばらく自暴自棄になったのを覚えています。ですが同時に次こそはという気持ちもふつふつと沸いてきたんですよね。

まず次こそはという気持ちが起こらないのであればすっぱり諦めるのも一つの手だと思います。特に今の時代この試験に合格しなくても他の道がいくらでもあります。むしろ惰性で続けるのは貴重な時間を無駄にしてしまうのでやめた方がよいです。この試験で重要なのはモチベーションです。学校の試験ではないので、やる気がでないならやめた方がよい。

次にモチベーションがあるというのであれば、この一週間くらいで送付されてくる成績と自分の手応えがどのくらい相違しているかを把握して足りないところを検討しましょう。私は発表後1ヶ月くらいはなぜ不合格なのかを必死に考えていました。答えはでないかもしれませんが、次へのとっかかりを得るためには必要な作業です。不合格になってしまう人はこの作業が圧倒的に足りないのだと思います。受験生であることはファッションでもステータスでもありません。早くその立場から脱するべきでそのためには実は隣の受験生仲間を蹴落とさなければならないかもしれないのです。そうしたときに試験の対策が去年と同じでよいでしょうか。不合格であった去年と同じやり方で本当によいでしょうか。おそらくだめですよね。苦手なポイントは人それぞれに違うのだから、対策も自分で考えてカスタマイズしないと通用しないでしょう。来年合格したいのであれば今からでも自分に足りなかったところの検討を始めましょう。

最後にやると決めたら来年の試験の日までやり切るということです。自分としてはあってないようなものなのですが、途中で甘えが出てしまう方もいるようです。やる気があって、自分の弱点も見えているのならそれを克服するように邁進するだけなのですが。そういう方は試験に対する認識を変えた方がよいです。短答であれば60問目を解き終えるまで、論文であれば、商標の最後の問題を書き終えるまで、口述であれば、商標の最後の問題を答え終わるまで、何も得ていません。一つのことに打ち込む充実感は得たかもしれませんが、不合格であればこの試験を受験していない多くの人々と何の違うところもないのです。もしやる気が試験の日まで続かないという方は、結果にこだわる姿勢をもってもいいのではないでしょうか。

私自身も試験が生活の一部のようになってしまっていましたが、一貫して試験への姿勢を間違えなかったのでなんとか受験生生活から抜け出せたのかなと思います。知識をつけることも重要ですが、然る場面で適切にそれを出せるのかも同じくらい重要かと思いました。